gn for MS-DOS + InetBIOS について



gn の MS-DOS+InetBIOS への移植は、ムライ電気工業(株)の
沢田(sawada@murai-electric.co.jp)どのの協力によってなされました。

1.動作環境

gn を実行するためには以下の環境が必要です。

(1)	InetBIOS が動作する環境
	例:
		PC-98 シリーズ
		MS-DOS
		ネットワークボード
		ネットワークドライバ
		InetBIOS

(2)	リプライメイルを送るための smtp サーバ
	サーバ上で、sendmail がデーモンとして動作していなければなりません

(3)	ユーザ認証を行なうための pop サーバ
	MS-DOS 上にはユーザという概念がないため、ユーザ認証を行なうた
	めに pop プロトコルを使用しています。
	(gnrc で AUTHSERVER を指定しない限り)smtp サーバと同じマシン
	を pop サーバとして利用します。

	デフォルトは pop3(110) となっています。pop2(109) を使う場合は、
	configur 実行時の OPTCFLAGS として、
		djgpp:	-DAUTH_POP2 を付加
		MS-C:	/DAUTH_POP2 を付加
	します。

(4)	ニュースサーバ :-)

(5)	djgpp でコンパイルした gn を使うためには、i386sx 以上の CPU が
	必要です。

’95年3月現在、動作が確認できているのは、
	PC-98RL5(high res.) + MACNICA EXOS-298T + LWP Rel.3.5,Ver 2.3
		MS-C 6.00A, djgpp
	PC-9801DA7 + NEC PC-9867 + TCP/IPサポートソフト3.0
		MS-C 6.00A, djgpp
	NEC PC-9821Ae + Allied telesis SIC-98E + SLIM/TCP Ver.1.10 + IFORM Ver.1.00
		MS-C 5.0(Makefile.ms5)
	PC-386M + CONTEC FA-LANIII(98)S + CONTEC LAN-PAC3(98)S101 Ver.1.00
		MS-C 6.00A
	PC-AT compatible + 3com EterLink III (3c509) + ソリトン日本語 TCP
		MS-C 6.00A
	FMR70HE3 + DSLINKカード + InetBIOSドライバ Version 1.1 L25
		MS-C 6.00A
	FMR70HX3 + DSLINKカード + InetBIOSドライバ Version 1.1 L30
		MS-C 6.00A
	FMR-280H + DSLINKカード + InetBIOSドライバ Version 2.1 L10
		MS-C 6.00A
	PC9801DA3 + PC-NIU N98 + Net/One TCP-PC Rel16.1J + InetBIOS (アンガマンバス)
		Turbo-C V2.0/Turbo-C++ V1.01/Borland-C++ V2.0
	98NoteSX + Access/Note98 + TCP Applications + InetBIOS (アンガマンバス)
		Turbo-C V2.0/Turbo-C++ V1.01/Borland-C++ V2.0
	PC-98RX21 + AngeLan AL-9852D + MLDI(又は DUAL)ドライバ + InetBIOS

です。(過去のバージョンで確認したものを含む)


2.コンパイル環境

コンパイルには下記のコンパイラが必要です。

(1) MS-C 6.00A(以降)
	nmake,cl,link など、通常のコンパイルができる環境が必要です。

	MS-C でコンパイルした場合、640KB のメモリの制限から、多数のニュー
	スグループを購読するニュースサーバと接続した場合メモリ不足によ
	り正常に動作しない場合があります。docs.jp/dos/readme を参照のこと


(2) djgpp 1.09(以降)
	djgpp 1.09 (以降) の gcc,go32 などの環境が必要です。
	MS-C 6.00A(以降)に附属する nmake も必要です。
	ニュースグループ数の制限はありませんが、i386sx 以上の CPU が必
	要です。

	PC-98 シリーズの場合、
		93年1月に fj.binaries.msdos にポストされた
			dj98nbr2.lzh
		getch() へのパッチ
	などが必要になります。

	Visual C++ 1.0 に付属の nmake.exe は使用できません。
	Visual C++ 1.0 の場合は、付属の nmaker.exe を使用します。

(3) Turbo-C, Turbo-C++, Borland-C++
	InetBIOS.tc: MS-DOS Ver3.3C + InetBIOS + Turbo-C付属のmake
	Turbo-C   Ver2.0
	Turbo-C++ Ver1.01
	Borland-C++ Ver2.0

	Borland-C++ Ver3.0 では確認していませんが、恐らく問題ないでしょう。


3.コンパイル

(1)	何らかの方法で全ソースを DOS 上にコンバートします。

	ソースファイルの漢字コードは、
	a)djgpp の場合
		日本語 EUC のままでコンパイルします。
		SHIFT-JIS に変換してしまうと、一部のメッセージが文字化
		けする場合があります。
	b)MS-C の場合
		EUC のままでも、SHIFT-JIS に変換しても、どちらでも構い
		ません。
		ただし、全ファイルのコードを統一しておく必要があります。
	c)Turbo-C の場合
		ソースコードの漢字コードを SJIS に必ず変換します。
		Turbo-C++ 以降は EUC のままでもコンパイルできます。

(2) 	MS-C の場合 copy mkfiles\dos\inetbios.ms6 src\makefile を実行します。
 	djgpp の場合 copy mkfiles\dos\inetbios.dj src\makefile を実行します。
	Turbo-C の場合 copy mkfiles\dos\inetbios.tc src\makefile を実行します。

(3)	nmake configur
(4)	configur
(5)	nmake
	gn.exe が作成されます。

詳しくは docs.jp/install を参照下さい。

4.実行

gn を実行するためにはInetBIOS が動作していることが必要です。
詳しくはネットワークボードおよび InetBIOS のマニュアルを参照下さい

(1)	変数
	実行前に以下の環境変数を設定します。

	HOME:		ホームディレクトリ
	USER:		アカウント名
	LOGNAME:	USER と同じ
	NAME:		本名
	HOST:		PC のホスト名
	INETBIOS:	HOSTS、SERVICES のあるディレクトリ

	DOS のプロンプトや AUTOEXEC.BAT にて
	set USER=yamasita
	として設定すると良いでしょう。

(2)	HOSTS にニュースサーバ、smtp/pop サーバを記述します。

(3)	SERVICES に
	ftp		21/tcp
	smtp		25/tcp
	pop		109/tcp
	pop3		110/tcp
	nntp		119/tcp
	がなければ記述します。

(4)	InetBIOS をロードします。

(5)	画面が25行でない場合、行数を環境変数 LINES に設定します。
	例:	98 ハイレゾモードで31行モード、ファンクションキー表
		示ありの場合は、
		set LINES=30
	DOS/V の場合は configur 時の OPTCFLAGS に /DDOSV を指定してコ
	ンパイルすると V-Text 対応になります。

(6)	gn を実行します。

(1),(4),(5) は autoexec.bat に記述しておくと良いでしょう。


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	Feb.25,1997
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オムロン ソフトウェア 技術開発部
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