(0)unix 系の場合
unix 系の場合、ほとんどのシステムでは mkgn というスクリプト一
発で gn, gnspool をコンパイルすることが可能です。
詳しくは docs.jp/unix をご覧下さい。
(1)Makefile のコピー
mkfiles にある Makefile のテンプレートから、インストールしよう
としているシステムに最も近いものを src/Makefile にコピーします。
詳しくは mkfiles/*/readme を参照下さい。
決して旧バージョンの Makefile をそのまま使わないで下さい。
例:cp mkfiles/unix/unios-b src/Makefile[CR]
(2)configur の make
src ディレクトリに移動後、configur を make します。
例:cd src[CR]
make configur[CR]
^ configure にあらず
MS-C の nmake.exe を使用する場合は、make を nmake に読み換えて
下さい。(以後、同様)
(3)site.def のコピー
以前のバージョン用の site.def が違うディレクトリにある場合は
src ディレクトリにコピーします。
例:cp ../../gn-1.30/src/site.def .
(4)configur の実行
configur を実行します。
configur は Makefile と、もしあれば site.def を読み込みます。
(5)各キーワードの指定
初回の実行時(site.def が存在しない場合)、configur は
キーワード = 簡単な説明 ?
(default:デフォルト値)
と(へたくそな英語で)順に聞いてきます。
各キーワードに正しい値を入力します。
[CR] だけを入力すると、表示されているデフォルト値が採用されま
す。
[TAB][CR] と入力すると既に入力されている項目をキャンセルし、
空文字列を入力したものと扱います。
BUGS:
・デフォルトに追加したい場合
・デフォルトの一部を変更したい場合
は、全部を入力しないといけません X-<
2回目以降の実行時(site.def が存在する場合)で、かつ各項目が
(ある程度:-)正しく入力されている場合、
この各キーワードの指定はスキップされます。
修正する場合は、次の「確認入力」で、n を入力します。
以下に各キーワードとその説明、例を記述します。
これらの設定はコンパイル時に使用される値です。gnrc や実行時オ
プション、環境変数などで変更可能なものもあります。
また、プラットホームによっては指定のないもの、ここに記述してい
るもの以外に指定が可能なものもあります。
なお、以下の記述で「DOS 系」とあるのは、
MS-DOS,OS/2,Human68k,Windows を意味します。
BINDIR: 実行形式をインストールするディレクトリを
指定します。
存在するディレクトリを絶対パスで指定します。
例:/usr/local/bin
MANDIR: マニュアルをインストールするディレクトリを
指定します。
存在するディレクトリを絶対パスで指定します。
例:/usr/man/cat1
なお、インストールされるマニュアルはいわゆる
catman 形式で、nroff 形式ではありません。
MANEXT: マニュアルの拡張子を指定します。
マニュアルに拡張子を付けない場合は、空文字列
([TAB][CR])でも構いません。
例:.1
CC: C コンパイラを指定します。
コンパイラは、必ず指定しなければなりません。
例:cc
OPTCFLAGS: CFLAGS に追加するオプションを指定します。
追加するオプションがない場合は、空文字列でも構
いません。
例:-DMIME -DUSE_FGETS
OPTCFLAGS が関連する DEFINES と CFLAGS が
which will be used as として表示されます。
OPTGNOBJS: gn に追加するオブジェクトを指定します。
追加するオブジェクトがない場合は、空文字列でも
構いません。
例:jnames.o
OPTGNSPOOLOBJS: gnspool 対応の Makefile の場合、
gnspool に追加するオブジェクトを指定します。
追加するオブジェクトがない場合は、空文字列でも
構いません。
例:jnames.o
OPTLFLAGS: LFLAGS に追加するオプションを指定します。
追加するオプションがない場合は、空文字列でも構
いません。
OPTLFLAGS が関連する LFLAGS が
which will be used as として表示されます。
OPTLIBS: 追加するライブラリを指定します。
追加するライブラリがない場合は、空文字列でも構
いません。
例:-lmms
OPTLIBS が関連する LIBS が
which will be used as として表示されます。
以下のキーワードは、gnrc や実行時オプション、環境変数などで変
更可能なものです。
NEWSSPOOL: ニュースの記事用のディレクトリ
NEWSLIB: ニュースの管理用のディレクトリ
MAIL_KANJI_CODE: メイルの漢字コードを指定します。
漢字コードは、EUC、JIS、SJIS のいずれかを指定します。
PROCESS_KANJI_CODE: ページャ、エディタの漢字コードを
指定します。
FILE_KANJI_CODE: ファイルの入出力時の漢字コードを
指定します。
DISPLAY_KANJI_CODE: 画面表示時の漢字コードを指定します。
LINES: 画面行数を指定します。
例:24
COLUMNS: 画面桁数を指定します。
例:80
MAILER: DOS 系以外の場合、
メイルを送るためのプログラムを指定します。
SMTP を指定すると、SMTPSERVER に SMTP を使って
送信します。
例:/usr/lib/sendmail -t
NNTPSERVER: ニュースサーバのホスト名を入力します。
例:omsofgw
SMTPSERVER: メイルサーバのホスト名を入力します。
DOS 系の場合、必須ですが、
DOS 系でない場合は、MAILER に SMTP を指定した
時のみ有効になります。
例:omsofgw
DOMAINNAME: ドメイン名を入力します。
例:slab.kyoto.omronsoft.co.jp
GENERICFROM: From: にホスト名を入れるかどうかを
1 か 0 で指定します。
1:From にホスト名を入れない
From: は
yamasita@slab.kyoto.omronsoft.co.jp
のように
username@domainname
となります。
0:From にホスト名を入れる
From: は
yamasita@host.slab.kyoto.omronsoft.co.jp
のように
username@hostname.domainname
となります。
ORGANIZATION: 組織名を入力します。
例:OMRON SOFTWARE Co., Ltd. Kyoto, Japan.
NEWSRC: 既読情報を保存するファイル名を指定します。
例:.newsrc
DOS 系の場合も、ディレクトリの区切りは / を使います。
SIGNATURE: 署名ののファイル名を指定します。
例:.signature
DOS 系の場合も、ディレクトリの区切りは / を使います。
AUTHORCOPY: ポストした記事を保存するファイル名を指定します。
例:author_copy
DOS 系の場合も、ディレクトリの区切りは / を使います。
SAVEDIR: 記事を保存するディレクトリを指定します。
例:news
DOS 系の場合も、ディレクトリの区切りは / を使います。
TMPDIR: テンポラリファイルを作成するディレクトリ名を
指定します。
例:/tmp
DOS 系の場合も、ディレクトリの区切りは / を使います。
PAGER: ページャを指定します。
例:less -c -m -e
RETURN_AFTER_PAGER: ページャが最終ページで
プロンプトを出さない場合1を指定します。
1:最終ページでプロンプトを出さないページャを使う場合
0:最終ページでプロンプトを出すページャを使う場合
EDITOR: エディタを指定します。
例:vi
(6)確認入力
各キーワードとその値を表示した後、
OK? (y:Yes/n:No/q:Quit)
と確認入力を行ないます。
各キーワードとその値が正しい場合は y を
各キーワードとその値が正しくなく、再指定をする場合は n を
configur を中断する場合は q を
入力します。
y を指定すると、
Makefile.sv があれば消す
Makefile があれば Makefile.sv に rename
カスタマイズされた Makefile の作成
config.sv があれば消す
config.h があれば config.sv に rename
カスタマイズされた config.h の作成
gn.sv があれば消す
gn.man があれば gn.sv に rename
カスタマイズされた gn.man を FILE_KANJI_CODE で作成
gnspool.sv があれば消す
gnspool.man があれば gnspool.sv に rename
カスタマイズされた gnspool.man を FILE_KANJI_CODE で作成
site.sv があれば消す
site.def があれば、site.def を site.sv に rename
各カスタマイズ項目を site.def に保存
が実行されます。
(7)make
make[CR]
を実行し、問題がなければ
make install[CR]
を実行します。
Unix 系の OS で gnspool のコンパイル時に
opendir()/readdir()/closedir() がない(DIR や dirp がエラーに
なる)場合には、MH 6.8 の miscellany/libndir をインストールし、
Makefile に
OPTCFLAGS = -DNDIR
OPTLIBS = -lndir
を追加すると良いでしょう。
(8)site.def について
site.def には、(5)で説明した各キーワードとそのキーワードに
対して指定した値が
キーワード[TAB]=[TAB]値
というフォーマットで保管されます。
site.def をテキストエディタで編集することはあまりお勧めしませ
ん。
しかたなく、site.def をテキストエディタで編集した場合は、必ず
configur を実行し、Makefile、config.h などへ反映させます。
注:
src/Makefile は configur が変更します。
できれば、テキストエディタなどで編集しないで下さい。
編集結果は失われる可能性があります。
また、Makefile のテンプレートを変更しても(例:SunOS -> SunOS.jna)
その変更は反映されない可能性があります。
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Oct.31,1996
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オムロン ソフトウェア 技術開発部
山下 康成
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