OS/2 上で動作する gn について (emx/32bit interface version)



前提ソフトウェア

    このバージョンの構築/実行には以下の環境が必要です。

	emx (version 0.9a 以降が望ましい)
	GNU make (構築を行う場合にのみ必要)

    emx は、Unix ソフトウェアを容易に OS/2 または DOS へ移植するための
    パッケージです。C コンパイラは gcc を使います。

    emx は GNU GPL の元に配布されているフリーソフトウェアで、
    ftp-os2.cdrom.com といった anonymous ftp サイトから手に入れること
    ができます。最新のバージョンは 0.9b となっています。古いバージョン
    の emx には socket インターフェースが用意されていないので、gn の構
    築を行う場合には 0.9a 以降のバージョンを使ってください。

    gn/gnspool の実行には、emx のランタイムパッケージ (emxrt.zip) のみイ
    ンストールされている必要があります。

    emx のインストールについては、emx のドキュメントを参照してください。

    GNU make もやはり emx を用いて OS/2 に移植されており、上記 ftp サイ
    トから入手することができます。


OS/2 16bit version gn との相違

    emx を使用することにより、Unix のインターフェースを多く使っていま
    すが、機能的には OS/2 16bit version と同じです。唯一異なるのは、
    gnspool が既読の記事を消去する際、32bit version では OS/2 の

        DosForceDelete()

    インターフェースを用いる点です。

    OS/2 は Version 3 (つまり一般に Warp と呼ばれているもの) において 
    undelete の機能を標準でサポートしました。これはファイルを消去する
    際、実際に消すのではなくある場所に退避させることにより見かけ上消え
    たように見せ、後で取り戻すことができるようにする機能です。OS/2 で
    は過去に遡って何回分の消去を保持するかを指定し、保存範囲を越えたファイ
    ルから本当に消去されます。この機能が有効になっていると、ファイルの
    消去に関するパフォーマンスが極端に悪くなり、gnspool のように大量の
    ファイル消去を行うプログラムに与えるインパクトは無視できないものと
    なります。

    そこで、gn 32bit version では OS/2 の undelete 機能をバイパスするイ
    ンターフェースである DosForceDelete() を用います。16bit version で
    用いないのは, undelete の機能自体、上述したように Warp から付加さ
    れたものですから、OS/2 Version 1 のインターフェースである 16bit イ
    ンターフェースには同等の機能が用意されていないためです。


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	Aug.27,1996
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